2022/06/28

【年齢・業界別】マーケターの平均年収と高収入を目指す転職のコツ

マーケターは全体的に平均年収が高い傾向にあり、大手求人サイトや職種別調査によると平均年収が500万〜800万円と紹介されていることもあります。他職種からマーケターへの転身を狙って転職する人も少なくありません。また、現職でマーケティング職に就いている人も、さらなる昇給を目指すなら転職する方が良い場合があります。本記事ではマーケターの業務内容や転職事情を紹介するとともに、マーケターの平均年収を全体・年齢別・業界別・男女別・地域別に分けて紹介します。マーケターとして収入を上げる方法や転職のコツについても解説するので、参考にしてください。

マーケターの転職事情・動向

まず、マーケターの仕事内容や、マーケターの転職事情・動向を押さえておきましょう。それぞれについて以下で解説します。

マーケターの仕事内容

マーケターとは、ターゲットユーザーのニーズをデータ分析・市場調査で把握し、商品・サービスの販売促進を目的とした企画や販売戦略を、立案・実行する仕事です。具体的な仕事内容は、主に次の5つに分けられます。

- 市場調査
- 商品企画・コンセプト設計
- 流通戦略・販促手法の立案
- 組織体制構築
- 広告運用・SEOなどの施策実行

マーケターの転職事情

転職をスキルアップする機会の1つとして考えているマーケターは少なくありません。例えば、現職では動かせる予算が限られていたり、仕事内容の幅を広げにくかったりすることを理由に、転職を通じてスキルアップを目指すマーケターも多数います。また、他の職種からマーケター職を目指して転職するケースも増加傾向です。いずれにせよ、転職を前提としてマーケターを志す場合は「何を転職の基準とするか」を明確にすることが重要です。

マーケティング業界の動向

近年、マーケティング業界における求人数は、ますます増加しつつあります。その背景にあるのは、インターネットの影響力増大や、デジタルマーケティングへの企業ニーズ拡大です。

特に、デジタルマーケティング職にはWeb関連の専門知識が必要なため、人材不足になっています。つまり、マーケティング業界の転職事情では、Web関連の専門知識があるほど有利な状況といえるのです。加えて、英語力も備えておけばグローバル企業・外資系企業のマーケティング職の求人においても高評価を受けやすく、有利な条件で転職できる可能性が高まります。

マーケターの年収事情

ここではマーケターの平均年収事情をみていきましょう。マーケターの一般的な年収に触れたうえで、年齢別、業界別、男女別、地域別に、それぞれの平均年収事情を解説します。ただし、優れたマーケティングノウハウを持つP&Gで経験を積んで活躍している「P&Gマフィア」など、平均から大きく飛びぬけて活躍し高収入を得ているエリートマーケター集団も存在するため、平均値はあくまで参考としてください。上を極めたマーケティングスキルの持ち主は、どの企業にとっても代えがたい重要な人材です。

マーケター全体の平均年収

マーケター全般の平均年収は500万~600万円程度です。ただし、勤務先が日系企業か外資系企業かによって数値に開きがみられます。日系企業におけるマーケター全体の平均年収は500万円程度です。それに対し、外資系企業におけるマーケティング職全体の平均年収は800万〜1000万円水準と、数百万円もの差があります。

上記はあくまでマーケター全体の平均年収です。マーケティングスキルは企業業績を左右する重要なものなので、希少なスキルを持っていたり、優れた実績を持っていたりするマーケターなら平均以上の年収も期待できるでしょう。

年齢別マーケターの平均年収

以下はマーケターの平均年収を年齢別に表したものです。

- 20代:400万円〜
- 30代:500万円〜
- 40代:700万円〜
- 50代以上:800万円〜

40代から50代以降になると管理職に就く人が増えてくるため、それに伴って平均年収も大きく上がる傾向にあります。30代の平均年収と比較すると40代・50代以上の平均年収は数百万円も上がっているのです。ちなみに、管理職のみでみれば平均年収は1000万円を超えます。

業界別マーケターの平均年収

マーケターの平均年収は業界によっても異なります。例として、Webマーケター30歳の年収をみてみましょう。ただし、同じ業界であっても企業によって年収には差があります。

- フリーランス:~800万円
- 一般企業のWeb担当者:~800万円
- 大手広告代理店:~1000万円
- Webメディア企業:~1000万円
- IT系コンサル会社:~1000万円

ちなみに、全職種における30歳の国内平均年収は430万です。よって、どの業界で働くにせよ、マーケターの年収は他の職種よりもかなり高い傾向にあるといってよいでしょう。

男女別マーケターの平均年収

転職サイトの求人情報をまとめた調査では、男性マーケターの平均年収は約525万円、女性マーケターの平均年収は約427万円という結果が出ています。ちなみに、「令和元年分 民間給与実態統計調査」によると、日本人女性全体の平均年収は296万円です。それに対して、女性マーケターの平均年収は427万円なので、平均値より約130万円高いことが分かります。

女性が男性より平均年収が低い理由は、出産や育児で退職したり時短勤務に切り替えたりするためです。決して、女性が男性より能力が劣るとみられているわけではありません。女性マーケターの能力を評価しており、女性歓迎で高収入のマーケティング職の求人も多数見つかります。

地域別マーケターの平均年収

大手求人サイトの地域別マーケターの年収データによると、最も平均年収が高い地方は関東です。東京都は平均年収が569万円と高い水準になっています。一方、最も給与水準の低い都道府県は平均年収が334万円の山形県で、東京都との差は235万円にのぼります。このように、マーケターの平均年収は勤務地によって大きく差がつく傾向です。

マーケターとして高収入が見込める要件・条件

マーケターに求められる要件・条件は主に以下の3点です。

- 数学力・データ分析スキル
- 提案力・プレゼンテーション力の高さ
- コミュニケーション能力の高さ

それぞれの要件・条件について、以下で詳しく解説します。

数学力・データ分析スキル

マーケティング職はデータの収集・分析が主な業務となるため、数学力やデータ分析スキルがあると重宝されます。

例えば、Webマーケティングにおいては、ユーザーがサイト訪問時に取る行動を分析するために、CTR(クリック率)やCPA(ユーザー獲得単価)などの指標値の見方について精通している必要があります。加えて、データ分析スキルもマーケターに欠かせない要件です。マーケターには、顧客視点に立って考え、かつ定量的に説得力ある分析をするスキルが求められます。

提案力・プレゼンテーション力の高さ

マーケターには提案力・プレゼンテーション力の高さも欠かせない要件となります。

マーケターは、データをもとに勝率の高い戦略・戦術を組み立て、社内やクライアントに提示する必要があります。そこで必要なのが説得力あるアイデアを導くスキルです。

また、市場調査などで収集したデータを分析して素晴らしい企画を立てるスキルがあるとしても、企画の意図や内容を顧客や関係者に理解してもらえるように伝えることができなければ、マーケターとしての評価につながりません。具体的には、「どのようなデータを根拠として、どのような狙いのもとで企画を実現したいのか」などを分かりやすく伝えるスキルが必要です。

コミュニケーション能力の高さ

どのような相手とも良好な関係を築き、円滑にコミュニケーションを取る能力もマーケターには不可欠です。

マーケティング職の業務では、企画や戦略の実現など多くの工程において数々の専門スタッフと協業する必要があります。具体的には、データスペシャリストやライター、デザイナーなど各分野で業務に携わる専門的スタッフに仕事を依頼し、進行管理や調整などをすることもマーケターの仕事です。また、市場調査の際に消費者とやりとりをする場合もあります。

そこで、相手の立場に立ち、人を動かすコミュニケーション能力が必須なのです。

マーケターが年収を上げる方法・転職成功のコツ

マーケターが年収を上げる方法や転職を成功させるコツとは、主に次の5点です。

- 周辺領域のスキルを身に付ける
- 転職に有利な資格を取得する
- 役職・肩書を上げる
- 給与条件の良い会社に転職する
- プロによる客観的な意見も聞く

それぞれ以下で詳しく解説します。

周辺領域のスキルを身に付ける

マーケターには幅広い知識やスキルが求められます。

日々の業務において経験を重ね、単一のスキルを向上させることも重要ですが、それだけでは年収の上昇が頭打ちになってしまいがちです。年収をさらに上げていくためには、通常業務の範囲外の知識やスキルも養っていかなければなりません。

例えば、マーケティングだけでなく事業企画などの経験を積んだり、マーケティングに強い新規事業の開発担当者として活躍したり、会計の知見を養ったりするとよいでしょう。

転職に有利な資格を取得する

転職に有利となる主な資格は以下の通りです。

- MBA(経営学修士)
- Google AdWords認定資格
- マーケティング・ビジネス実務検定
- ネットマーケティング検定
- Web解析士
- データ解析士
- ネットショップ実務士
- Webデザイン技能検定
- Webライティング技能検定

企業によっては資格手当が支給される場合もあるため、資格の取得が転職後の収入アップにつながる可能性もあります。

役職上位・高度専門職を目指す

年収を上げる方法は転職だけではありません。転職せずに現職に留まる場合でも、役職・肩書が上がれば基本給に役職手当が加算されるため、収入アップにつながります。昇進するためには、直属の上司と面談して、「高評価を受けるためにどのような結果を出せばよいか」「自分に期待されているのはどのようなことか」などを把握しておくとよいでしょう。また、自分の担当業務において専門性を高めていくことも重要です。

給与条件の良い会社に転職する

上記のように資格取得やスキルアップ、昇進への努力を行ったとしても、企業によっては大きな昇給が見込めない場合もあるかもしれません。その場合は、より給与条件の良い会社への転職を検討してみることも、マーケターの年収を上げる方法です。一般的には中小企業よりも大企業の方が、また、国内企業よりも外資系企業の方が、給与条件は良い傾向にあります。

具体的な実績をアピールする

収入アップを実現する転職を成功させるためには、職務経歴書や面談などで過去に手がけた具体的な実績をアピールすると効果的です。「有名企業や有名ブランドのマーケティングを担当した」など、分かりやすい実績を作っておくことを意識しましょう。

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