2020/10/30

機械設計エンジニアの転職でキャリアアップ・年収アップするには?業界事情や平均年収と活躍の要件

機械設計エンジニアは、設計職としての基礎的なスキルに加えて、分野ごとの専門的な知見が求められる特殊な仕事です。そのため、転職する際には転職先でも活躍できる要件を知り、正しく準備しておくことが欠かせません。本記事では、機械設計エンジニアの転職事情や平均年収を紹介し、活躍しやすいエンジニアの特徴やキャリアアップ・収入増につながるポイントを解説します。

知っておくと有利になる機械設計エンジニアの転職事情

機械設計エンジニアはものづくりの専門職のため製造業界やデジタル技術による影響を受けやすく、転職を有利に進めるには転職動向を知っておくことが大切です。ここでは機械設計エンジニアの転職事情について紹介します。

売り手市場は継続

機械設計エンジニアの転職市場は、売り手市場が継続しています。 機械設計は、大学や大学院などで関連分野を専攻し、さらに実務経験がなければすぐには戦力として活躍できない仕事です。一方で、産業機械や通信機器といった特定の業界は機械設計エンジニアを安定的に必要としています。機械設計のニーズに対して担い手は不足しがちな構造にあり、企業にとってエンジニアが貴重だという状況は変わりません。 2020年は新型コロナウイルスの影響などもあり、大手転職サイトでは実際に求人数の減少が見られるとのデータを公表しています。しかし、優秀な人材への引き合いが強い状況は依然として変わりません。求人者側は先行きが不安で慎重な動きも目立つ中、スキルのある人材はこれから伸びる分野で高条件の仕事に就くチャンスもある状況です。

求人内容は多様化傾向

求人の内容は多様化しています。 機械設計といえば、家電や自動車・輸送機器、工作機械、通信機器など、あらゆる機械を対象とします。そのため、もともと機械設計エンジニアの担当分野は多岐にわたり、分野が異なれば仕事内容が変わることも珍しくありませんでした。 そして、近年はこの傾向がさらに加速している状況です。例えば、人手不足を背景に、省人化を目指す製造・建設現場は増加しており、安全性や効率性だけでなく、自動化機能を考慮した設計が求められるケースも現れてきています。他にも気候変動対策としての省エネ性能や、後述するデジタル技術の活用など、新しいテーマは尽きません。このような中、機械設計エンジニア職に求められる役割は多様化しているのです。

高度IT化で技術トレンドは変化

高度IT化によって技術のトレンドが変化したことも転職市場に影響を与えています。 近年は、AIやIoTといったデジタル技術の活用が本格化している状況です。また、次世代通信規格「5G」によって大容量、超高速、リアルタイムの接続が普及すれば、機械設計に与える影響は少なくありません。 例えば、産業ロボットを製作する際も、AIによる高速処理やIoTによる遠隔操作なども考慮に入れなければならない場合があります。機械設計エンジニアには機械だけでなくAIやシステム面の知見が求められる可能性もあるのです。 高度IT化は、IT分野のみにとどまらず、ものづくり分野においても実現可能な領域を拡大させています。こういったトレンドに対して対応できる機械設計エンジニアへのニーズは強まりつつある状況です。

機械設計エンジニアの平均年収

厚生労働省「毎月勤労統計調査」によると、2018年時点で機械設計業の常用労働者の平均年収は615万円でした。なお、これはあくまでも機械設計をメイン事業とする会社のデータなので、メーカーなどで機械設計職に就いている場合はこの通りではない可能性があります。 別の大手総合転職サイトによると2019年度のモデル年収調査では機械設計職の平均年収は546万円で、技術系転職サイトの調査では2017年当時で684万円でした。やや開きがありますが、総合すると年収の平均値はおおよそ500万円から700万円の間と考えられそうです。

転職で活躍しやすい機械設計エンジニアの要件

機械設計エンジニアの仕事はその会社によっても異なるため、転職先でも活躍できるか不安になるものです。しかし、転職では収入増やキャリアアップの機会が潜んでいます。チャンスを活かすためには、どのようなエンジニアが活躍しやすいのかを知っておくことが不可欠です。ここでは転職先でも上手くいきやすい機械設計エンジニアの特徴を紹介します。

エンジニアとしての専門能力が高い

まず、前提として専門的な技術力を備えている必要があります。 機械設計では、機械の構造や機能を熟知した上で、機械が動作する仕組みを細部まで作り込まなければなりません。CADやCAM、CAEといったツールを使いこなしながら、完成度の高い設計を練り上げる技術力が必要です。 機械設計エンジニアとして重宝される人材になるためには構想力も求められます。設計図の描き起こしや動作シミュレーションなどを丁寧に遂行する能力はもちろん重要ですが、むしろそういったスキルを土台とした上で、その人にしか思いつけないような付加価値の高い設計ができるかどうかが大切です。 機械製造を巡っては、稼働速度、安定性、耐久性、省エネ性能などさまざまな課題があり、それらを解決できる設計力があると大きな武器になります。

柔軟に新技術を吸収する意欲がある

新しい技術に興味関心を持ち、柔軟に取り入れる姿勢も大切です。 そもそも機械設計の仕事は非常に幅広い知識やスキルを必要とします。熱力学、機械力学、材料力学、流体力学などのいわゆる四力学の知識や、CADなどのツールを扱う能力を持ち、またものづくりの上流から下流工程まで一通り把握していなければなりません。 また、このような基礎的な知識に加えて、日進月歩の技術へのキャッチアップも必要です。次々と新しい方法論やテーマが生まれ、近年はAIやIoTといった動向も注目されています。 さらに、転職では少なからず新しい設計にチャレンジするケースも多く、これまでの知見やスキルだけで通用することはむしろ稀です。 このように転職先でも機械設計エンジニアとして第一線で活躍し続けるには、常に知識のアップデートが必要で、そのためには技術動向へ意識を払い、必要なものは取り入れていく柔軟性が欠かせません。

社内外で円滑にコミュニケーションが取れる

関係者と円滑にコミュニケーションが取れることも大切です。 会社組織に属する以上、機械設計はチームで行うことになります。良いものを作るためには、そのための議論が必要ですし、スムーズに製造するためにはメンバー同士による密接な意思疎通が欠かせません。 また、経験豊富なエンジニアは次世代人材の育成を期待されることもあります。「目で盗め」という旧来の指導法ではなく、技術者のレベルを底上げする丁寧な教育ができると、組織にとって頼れる存在になります。 さらに、機械設計エンジニアは企業の製造企画部門や顧客からオーダーを受けて開発することも多いため、相手の要望をしっかり汲み取るヒアリング力があると有利です。

機械設計エンジニア転職でキャリアアップや収入増を目指すためにしておくべきこと

機械設計エンジニアの方が転職してキャリアアップや収入増を目指すためには、先述の活躍しやすい要件を踏まえた上で、準備しておくことが大切です。ここでは3つの方法を紹介します。

転職先で役立つ技術を習得する

転職先で役立つ技術をあらかじめ習得すると有利です。 機械設計では、扱う分野も製品もさまざまで、キャリアチェンジすると全く新しい知見が必要になることも珍しくありません。それでも、技術職としてどうしても挑戦したい分野があったり、技術の幅を広げたいと思ったりして、転職するエンジニアがいるのは事実です。 そのように活躍の幅を広げるためには、参加したい分野が仮に未経験であっても、積極的に情報収集して最低限の技術を身につけておく必要があります。特に近年はCAD、CAE、3D CADといった機械設計の技術に加えて、AIやIoT技術の知見も求められるようになってきました。そこで、AIやITシステムへの知識もあれば転職先から評価される可能性があります。 技術分野の転職では担当する分野の経験も大切ですが、開発現場では壁に当たることも少なくなく、むしろ障壁を乗り越える意思の強さも大切です。異なる分野やより高度な分野に挑戦したい場合は、自力でできる限りの準備をしておくことで、転職先企業に対して技術者としてのポテンシャルの高さや熱意をアピールできます。

コミュニケーション能力をつける

幅広いコミュニケーション能力があると転職では有利です。 先述の通り、機械設計の仕事にはさまざまな関係者が存在し、円滑な意思疎通ができると重宝される存在になります。例えば、顧客との直接のやりとりは、コンセプトやイメージをすり合わせるために不可欠なプロセスで、密接なヒアリングや提案ができるエンジニアは貴重です。 他にも、関連部署との調整経験は、製造やメンテナンスのしやすさなど、設計工程以外の視点を養うために役立ちます。経営層との交渉経験は、コストや売上といった業績面への視点を得るために重要です。 転職の前には、普段の業務やこれまでの経験を見返しましょう。コミュニケーションスキルを鍛えてきた方は転職先にしっかりアピールし、まだという方は準備をしておくと収入増やキャリアアップにつながりやすくなります。

チームでの開発実績を積む

チームでの開発実績は、転職で評価を受ける上で欠かせない要素です。 機械設計エンジニアは技術力が求められる専門職ですが、通常はチームでプロジェクトを進めるので、技術力に加えて、チームのリーダー役やチーム内外の調整役などの経験があるとさらに評価は高くなるでしょう。 中堅やベテランのエンジニアの方は、これまでの開発経験の中で、チームでどのような役割を果たすことが多かったのかを見直すと転職でアピールできます。例えば、高い技術によって技術面で設計をリードしてきたのか、あるいは、主任開発者として設計工程のマネジメントを任されることが多かったのかを振り返り、プロジェクトでどのようなスキルが役立ったのかを分析することが大切です。

機械設計エンジニアの転職で成功するための3つのポイント

機械設計エンジニアとして転職に成功するためには、スキルの洗い出し、広い選択肢の検討、助言の活用が大切です。ここでは転職で成功する3つのポイントを紹介します。

具体的なスキルを洗い出す

まずはこれまでの経験を振り返り、自分のスキルを洗い出すことが大切です。 機械設計職は、分野も役割も全く異なる求人が数多くあり、それぞれ必要とするスキルが違うことがあります。中途市場ではこれまで培ってきた技術力やスキルが活かせる分野を選択した方がキャリアも待遇面も優遇されることが普通です。そこで、まずは技術者としての能力を正しく自己分析する必要があります。 もちろん、異分野に挑戦する際も、これまでの経験やスキルを活かせることは多くありますが、その場合でも転職先にしっかりアピールするためには自分の具体的な強みを洗い出しておく作業が欠かせません。

幅広い分野を検討する

幅広い分野を知っておくことも大切です。 技術者として転職するからには、待遇やキャリアといった要素の他にも、技術者としてのやりがいや刺激を求める方は一定数存在します。例えば、日本初や世界初の技術、宇宙・航空関連やバイオといった社会に大きく関わる分野など、機械設計職は魅力的なテーマが豊富です。 新しい分野に興味はあっても未経験では難しいというイメージが先行してしまい、最初から諦めてしまうこともありますが、実はこれまでの経験が他の分野で生きるケースもあります。あえて分野を広げることで、理想の転職先が見つかる可能性があるのです。

転職エージェントを活用する

転職エージェントに相談することも効果的です。 機械設計エンジニアの方が転職する場合、これまでのキャリアを細かく振り返って、客観的に強みを棚卸しすることは簡単ではありません。また、活躍する分野が幅広い仕事でもあるため、どのような分野であれば最も能力が活かせるのか検討するのも難しいものです。 転職エージェントに相談すれば、キャリアやスキルの棚卸しや希望条件についてカウンセリングを受けた上で、非公開の優良案件の中から、客観的な立場で自分に合う案件の提案を受けることができます。結果として、視野が広がることで冷静な判断がしやすくなり、転職で成功する可能性が上がるのです。

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機械設計エンジニアの仕事内容

機械設計エンジニアは、機械の構造を設計する専門職です。設計にあたっては、CADやCAM、CAEといったツールを用いながら、設計図の作成や仮想製造、シミュレーションを行います。 機械設計エンジニアは設計業務が中心ですが、顧客や企画担当者との要件定義や発注、製造、納品やアフターサービスなど、ものづくりの上流から下流工程まで広く携わることもあります。

機械設計エンジニアのやりがい

機械設計エンジニアは、自分が構想したものが形になり世の役に立つという、ものづくり特有の喜びがあります。設計段階では顧客と何度もやりとりしながら機械の仕様を詰めていく苦労もありますが、自分のアイデアが用いられて完成した時は、大きな達成感を得られる仕事です。また、機械設計の分野は幅広く、宇宙・航空やバイオなど世の中に広く関わるテーマに携われるという魅力もあります。

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